上地八幡宮の鬱金桜桜まつり

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鬱金桜の桜まつり

令和3年の「鬱金桜 桜まつり」は規模を縮小・時間短縮して開催します

開催期間 : 4月6日(火)~15日(木)まで

・夜間ライトアップ  ・特別奉納舞
中止といたします。
・お抹茶のご接待   ・特別朱印
は例年通り開催いたます。(※午前9時~午後5時)

鬱金桜の別名は美人桜

上地八幡宮の拝殿の前には 京都御所に合わせ 神さまから見て右側に橘(右近の橘)・左側に桜(左近の桜)が植えられており その左近の桜として「鬱金桜(うこんざくら)」という品種の桜が植えてあります。(右近桜ではございません)
この桜は薄黄緑色の花が咲く珍しい桜で つつましやかな色をたたえて別名「美人桜」と呼ばれ 毎年多くの方々のお花見でにぎわいます。見頃は およそ4月の中旬です。

鬱金桜が上地八幡宮に植えられたいきさつ

上地八幡宮は源氏建立の神社であったため 徳川幕府の庇護下にありました。今から約300年前 社殿の老朽化にともない修繕を願い入れるために上京すると その際に2本の桜を下賜されました。それがこの鬱金桜となります。その時に陳情に上がった古老の屋敷内に植えられていたものを 昭和22年拝殿造営の際に現在の場所へと移植したものです。
一時勢いを落とし 主幹が枯渇してしまいましたが 多くの方々の助けにより 子株・孫株が勢いを取り戻し 綿帽子をかぶったような美しい形となって咲くようになりました。

上地八幡宮の鬱金桜の楽しみ方

鬱金桜は 咲き時によって3つの色合いで楽しむことができます。
鬱金桜の開花期間はおよそ10日ほどですが、繰り返しお越しいただき色の変化をお楽しみください。

・咲き始め

「咲き始め」の時期は 咲き始めて数日間の満開になる直前あたりと限られた期間となり 鬱金桜の最も鬱金桜らしい 瑞々しい薄黄緑色の花を楽しむことができます。綿帽子をかぶった初々しい姿をお楽しみください。

・咲き中(なか)

「咲き中」の時期は 天候にも左右されますが 花が咲いてから3日ほどで見ることができます。花芯から花びらの先に向かって少しずつ紅い色が伸びていく様子が見て取れます。全体として黄緑色から薄黄色へと変化したように感じられます。薄紅をさした晴れやかな姿をお楽しみください。

・咲き終わり

「咲き終わり」の時期は 花の横から伸びてきた葉が青々としてくるのと同時に 花の色から黄緑色が消え 全体がピンク色に染まってきます。薄紅色の花々と青葉との調和を楽しむことができます。青葉の衣をまとった落ち着いた姿の鬱金桜をお楽しみください。

上地八幡宮の鬱金桜桜まつりの夜間ライトアップ

期間中は 日没より20時までライトアップをしてお迎えしています。
間接照明とともに 幻想的な夜桜をお楽しみください。
ライトアップの中でのお抹茶も風情があります。同じく20時までお召し上がりいただけます。
※境内での飲酒・食事等は禁止いたしております。

上地八幡宮とお抹茶の関係

期間中は ゆっくりとお花見を楽しんでいただけるように お茶席をご用意してお迎えいたしております。
上地八幡宮では 宇治茶を用いて点てています。というのも当地と宇治茶とは次のようなとても深いつながりがあるためです。
 
昔々 戦国時代の末期のこと ある年の夏 土中から見つかった大変めずらしい壺を 松平念誓(家康の家臣 名は親宅ちかいえ)は「初花(はつはな)」と名付け 自家製のお茶を詰めて徳川家康に献上しました。家康はこれを大変喜び この「初花」に入れるお茶を毎年作るように命じました。念誓は この土呂(当地の旧名)の地に茶園を整備し 京都の茶師 上林政重とともに茶の栽培に励みました。宇治から様々な品種の良質の苗を取り寄せては栽培し また その栽培した苗木を宇治にも送り 同様に栽培されたとのことです。
 
その時の話を『新編 福岡町史』(福岡学区郷土誌委員会編集)では
……三河湾から浜街道に沿って吹いてくる五月の風が、上地八幡宮ほとりの茶畑を通り抜けてゆく。「ありがたいことじゃ、貴方の指導で外注の被害を蒙らないですみ、作柄も上々だ。今年も土呂の女たちの茶摘歌が聞かれそうだ。」
 幾筋かの畝に沿って植えられた茶畑の中で、親宅(念誓)は茶師の上林政重に厚く礼を言った。
 「土呂の地に適した茶の栽培方法を聞き、そして、来年はもっとよい茶を殿様に献上したいものだ。」次第に声を高めながら話しかけてくり政重の両手の中に、数枚の新芽が握りしめられていた。……
 
と記されています。
その後 三代将軍家光は 祖父家康のこの故事を懐かしみ 江戸より宇治にお茶を取りに行くためのお茶壺道中を始めました。「~茶壺に追われてトッピンシャン ぬけたらドンドコショ(どうしよう)~」と歌われるお茶壺道中は それは盛大な行列でした。運ばれるお茶の中には土呂から移したお茶も含まれ そのためか お茶壺がこの近くを通行すると 故郷を懐かしんで 必ず2~3粒の涙雨を降らしたと言われています。

上地八幡宮の特製オリジナル桜まんじゅう

上地八幡宮の「桜まんじゅう」は このようなお茶の故事をもとに 関東風の桜餅を基本に より豊かで情緒あふれる作りにしました。
京都のお茶が江戸へ運ばれ そのお茶で江戸風のおまんじゅうを召し上がりになって 文化華やかなりし江戸への情緒 家康の気持ちに触れてみてはいかがでしょうか。
桜の葉は3枚。おまんじゅうに香りを付けるためのものです。お好みにより葉をはがして お好きな香りになるようにお楽しみください。

上地八幡宮の鬱金桜桜まつりのお抹茶茶碗は上地焼き

上地町の大谷と呼ばれる山には 平安時代に焼き窯がありました。この窯は山の傾斜地を利用した登り窯で 堤ヶ入・上矢崎・下矢崎の3つの窯跡が確認されています。ここで焼かれたものを「上地焼き」と呼び それには 椀・皿・壺・甕など 多くの焼き物がありました。この大谷の土地は 良い燃料(赤松)と粘土が豊富で 水の便が良かったので 非常に焼き物に適していたとのことです。
現在では 当時の焼き物をしのび 岡崎医療刑務所の方々が矯正活動の一環として焼き物をしています。上地八幡宮のお抹茶茶碗はすべてこの上地焼きのお茶碗を用いています。素朴な味わいをお楽しみください。

財団法人徳川記念財団 第3回「徳川家康公作文コンクール」
徳川賞(最優秀賞)受賞作品(平成18年)
 
「上地のお茶を飲んだ家康」
   上地小学校四年 原田文花(はらだあやか)
  →こちら 徳川記念財団HP
鬱金桜の品種について
 
鬱金桜は、バラ科サクラ属オオシマザクラ系サトザクラの園芸品種(栽培品種)。花弁は淡い黄緑色の八重桜で、ショウガ科のウコンの根を使って染めた鬱金色に似ていることが名前の由来です。桜の名称としての「鬱金」は江戸中期から記録に見られるもので、さかんに品種が栽培されてからおよそ300年が経つ。当宮の鬱金桜は栽培原初の色合いを残すものとして珍しいものです。「黄桜」「黄金桜」とも呼称されています。